高い山に登るための、おすすめのトレーニング方法があれば教えてほしい。
結論から言うと「低山トレーニング」「ジョギング」「下肢筋力トレーニング」がおすすめです。理由について解説していきます。
はじめに
先に言ってしまうと、登山のための体力を登山以外のトレーニングだけで身につけることは困難です。したがって「低山トレーニング」は欠かせません。
具体的には「1回/週、500m前後の低山トレーニング、上り下りの合計4,000mくらい/月」を目標に登り続けることが、本格的な登山のための体力作りに効果的であると言われています。
しかし低山とはいえ、毎週登るのは現実的に難しい方が大半だと思います。そこで今回は「1回/2週だけ低山トレーニングが行えること」を前提にトレーニングメニューをご紹介します。
低山トレーニング
2週間に1回だけは低山トレーニングを行います。上り500m、下り500m程度の里山を選びましょう。あくまでも本格的な登山のためのトレーニングなので、そんなに高い山を選ぶ必要はありません。もちろん、お住まいの地域によって選択肢が限られますので、距離は多少前後しても構いません。
里山程度なので、往復3時間くらいで終わってしまうかもしれませんが問題ありません。強度を上げるのであれば速めに歩くなど工夫しましょう。荷物は最低限のもので構いませんが、こちらも強度を上げるために、あえて重い荷物を背負うなどの工夫をしてみましょう。
ジョギング
10km/週くらいを目標に進めます。2~4kmを2~3日/週に分けていただいても構いません。強度を上げるのであれば、一度で走る距離を長めにしたり、速度を上げるなどの工夫をしましょう。
下肢の筋力トレーニング
スクワット系トレーニング(前後ランジ、サイドランジ、ブルガリアンスクワットなどでもOK)を行います。回数と頻度はそれぞれ15回3セット、3回/週を目安とします。強度を上げるのであれば、適宜バーベルやダンベルを使いましょう。トレーニングの方法については、なかやまきんに君の動画が参考になります。
トレーニングの組み立て
「絶対にこうしなければいけない」ということではありませんが、➀有酸素運動と筋力トレーニングを組み合わせる場合、➁有酸素運動を中心に行う場合、➂筋力トレーニングを中心に行う場合など内容を分けてみるのも一つの手段です。
一応、週間予定表の例を載せてあります(表が見づらくてすみません)。下記のようなトレーニングと低山トレーニングを隔週で行っていきます。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
➀ | 休 | スクワット15回3セット | ジョギング2km | スクワット15回3セット | 休 | スクワット15回3セット | ジョギング3km |
➁ | 休 | ジョギング3km | 休 | ジョギング3km | 休 | ジョギング4km | スクワット15回3セット |
➂ | 休 | スクワット15回3セット | 休 | スクワット15回3セット | 休 | スクワット15回3セット | ジョギング2km |
まとめ
繰り返しになりますが、登山のための体力を登山以外のトレーニングだけで身につけることは困難です。なお今回取り上げたトレーニングは、あくまでも頻度の紹介にすぎません。強度については各々の年齢、性別、筋肉量などを考慮してメニューを作り上げていく必要があります。
参考資料
笹子悠歩ほか:登山を想定した体力トレーニングのためのポイント表(試案)の作成, スポーツトレーニング科学22:33-36, 2021
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