【理学療法士】訪問看護ステーションで働くメリット・デメリット

理学療法士

訪問看護ステーションに就職するかどうか迷ってる。メリットやデメリットがあれば参考までに聞いてみたい。

理学療法士が訪問看護ステーションで働くメリット・デメリットについて、それぞれ5つ挙げてみました。あくまでも私見ですが、最後までお付き合いいただけたら幸いです。

はじめに

異動や転職を含めると、整形外科病院→クリニック→個人医院→老人保健施設→訪問看護ステーションを経験してきました。人によってメリットとデメリットの感覚は違うと思いますが、ひとまず私が経験して実際に感じたことをお話させていただきます。

余談ですが、訪問看護ステーションと訪問リハビリテーションは似ているようで若干異なります。まあでもリハビリテーションとしてやることはまったく同じなので、とりあえず制度が違うとだけ覚えておきましょう。ここでは「訪リハ」で表記します。

メリット①:スケジュール管理ができれば自由が利きやすい

訪リハは予約時間に訪問して予定時間内に終え、次の訪問先に向かうの繰り返しです。空いた時間には事務作業、看護師やケアマネージャーとのやり取りを行っています。

事業所によって異なりますが、基本的に担当制且つ予約制のところが多いと思います。したがって一月分のスケジュールがある程度決まっており、予定が把握しやすいです。

仕事をしていれば有給を使いたいときもあるでしょう。私なんて休むことしか考えていません。そんなときは訪問調整を行うことで、支障のない程度に好きなタイミングで有給を使うことができます。調整が難しければ、さいあく別のスタッフに代行してもらう方法もあります。

担当利用者のデイサービスやヘルパーの時間、訪問時間やダメな時間帯などを予め把握しておけば、必要なときにスムーズに調整できます。ただ逆に言うと、スケジュール管理が苦手だとかなり大変です。器用にやり繰りするには、遂行機能が試されます。

メリット➁:給料が少し高い

訪問看護ステーションは単価が高いため、自然と給料も高くなります。求人サイトで比較してもらえばわかりますが、その辺の病院やクリニック、施設よりも給料が高めに設定されているはずです。

ただ注意点として、病院やクリニックと同系列法人の訪問看護ステーション、訪問リハビリテーションは別です。あくまでも訪問看護ステーションを中心に行っている事業所だけの話です。

メリット➂:人間について詳しくなる(気がする)

個人的には病院やクリニック、施設にいたときよりも「人間」について知ること、考えることが増えたような気がします。そんな機会が増えたら、自然と詳しくなったような気になります。

ここで言う人間とは、個人の認知機能や精神機能あるいは精神状態、もっと言えば個人を取り巻く人間関係や生活環境、社会的背景のことを指します。

いったいどんな性格なのか、精神状態は落ち着いているのか、どんな人間関係で成り立っていて、どんな生活をしているのか、現在に至るまでの経緯としてどんな背景があるのかなど。挙げたらキリがありませんが、これが人間です。

人間の生臭さのようなものをとても感じるし、生きてるってこういうことかと考えさせられます。なんだか悟りのような話になってしまいましたが、まあでもそういうことです。内容がフワッとしていてすみません。

ある種の職業病のような気もしますが、良いのか悪いのか、ものすごく人間を観察する(診る)クセがついてしまいました。

デメリット①:コミュニケーションが苦手だと苦労する

言うまでもなくコミュニケーション能力は必須です。訪問リハでは利用者本人だけでなく、その家族にも深く関わりますし、ケアマネージャーや看護師、その他サービス先の関係者などとも多く接する機会があります。

訪問リハはセラピストであると同時に営業マンでもあります。どの世界にも本当に様々な人間がいるので、コミュニケーション能力がないとなかなか苦労することになります。

デメリット➁:新卒ではかなり大変(かもしれない)

事業所によって異なるかもしれませんが、訪問リハに携わるスタッフは多くありません。したがって人数的な余裕がないため、新卒で来ても教育係が付きっきりで指導することが難しいのが現状です。人数に余裕のある病院やクリニックのようにはいきません。

訪問リハは基本的に単独行動のため、訪問先におけるすべての事象に対して一人で対応しなければなりません。他スタッフの目が届かない状況下において、果たして新人さんに任せてしまって良いのかどうか、そもそも事業所としてもマズい話です。

さらに言うと、リハビリテーション的に行き詰った際に相談がしづらいです。理由は単純で、相談を受けた側がその利用者を診ていないから。特に担当制の事業所ではスタッフの目が行き届かないため、相談されても「誰?」って状態です。

いずれにせよ事業所のシステム的な問題もあるかもしれませんが、新卒ではかなり大変なのではないかと感じる次第です。

デメリット➂:書類業務が多い

書類業務ほど無駄な仕事はありません。老人保健施設やデイケアでも多いですが、訪問リハも書類業務の量は負けていません。報告のために必要と言えばたしかにその通りですが、書いたからといって利用者が良くなるわけではありません。こちらとしても、通常業務をこなしながら書類業務の時間を作らなければなりません。器用に時間のやりくりができないと発狂ものです。

おわりに

訪問看護ステーションで働くメリットは「スケジュール管理ができれば自由が利きやすい」「給料が少し高い」「人間について詳しくなる(気がする)」、デメリットは「コミュニケーションが苦手だと苦労する」「新卒ではかなり大変(かもしれない)」「書類業務が多い」です。

どこで働いてもメリット・デメリットは存在するでしょう。結局選ぶのは自分なので、何をどこまでなら許容できるのか、デメリットを上回るメリットがあるのかなど、就職前にできるだけ考えておきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました