【ダイエットの基礎知識】5大栄養素+水について解説

ダイエット

そろそろ本格的にダイエット始めなきゃ。しっかりやりたいからダイエットの基本的な知識を教えてほしい。

ダイエットを始めるにあたり、5大栄養素(タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル)+水の基本的な知識はある程度知っておくべきでしょう。それぞれ解説していきます。

5大栄養素とは?

栄養とは生物が生存するために必要な成分を体内に取り入れて利用することで、栄養素とは体内に取り入れるそれらの成分のことです。ちなみに水・食物繊維を合わせて7大栄養素、ファイトケミカルを合わせて8大栄養素と言われています。

栄養素の役割を自動車の部品に例えてみる

栄養素の役割を自動車の部品に例えると、なんとなくイメージしやすいです。

車体 = タンパク質(身体を作る成分)
ガソリン = 炭水化物(身体を動かすエネルギー)
ガソリン = 脂質(身体を動かすエネルギー)
エンジンオイル = ビタミン(身体の機能を調節する)
エンジンオイルおよび車体 = ミネラル(身体を作る成分であり調節もする)
エンジンの冷却水 = 水

自動車は車体だけでは動きませんよね。エネルギーとなるガソリンが必要です。さらにエンジンオイルや冷却水がないと、故障の原因になります。

人間の身体も同じです。身体だけあってもエネルギーとなる炭水化物や脂質が足りなければ力が出ません。さらにビタミンやミネラル、水がなければうまく機能しないのです。

ダイエット中に限らず、栄養素は過不足なく取ることが重要です。くれぐれも『○○抜きダイエット』のようなキャッチ―な言葉につられてはいけません。ただちに影響は出なくとも、長期的に見たらマイナスでしょう。

栄養素の種類と役割

ここからはタンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル 、水の順番に解説していきます。すべてをきちんと理解するのは難しいですが、知識はほどほどに実行することが大切です。

タンパク質

タンパク質は肉、魚、卵、大豆、牛乳に多く含まれ、消化されるとアミノ酸にまで分解されます。分解されたアミノ酸は血液中に吸収され、筋肉や内臓のタンパク質のほか、酵素やホルモン、抗体の材料として利用されます。エネルギー源として利用された場合には『1gあたり4kcal』のエネルギーを生産します。

長期間の絶食により体内のブドウ糖が不足してくると筋肉や内臓のタンパク質が分解され、生じたアミノ酸からブドウ糖が合成されます。これを『糖新生』と呼びます。

一時期、糖質抜きダイエットが流行りましたね。糖質を抜いたことによるエネルギー不足を、糖新生の作用で補おうというものです。たしかに生理学的には可能ですが、糖新生は身体の緊急事態宣言のようなものです。ハッキリ言っておすすめできません。

タンパク質は食べても太らない?

普通に太ります。身体を作るときに使用できるタンパク質の量には上限があり、それを超えて摂取したタンパク質はエネルギー源として消費されるか、脂肪に変換されて蓄積します。タンパク質がエネルギー源として利用されると、炭水化物や脂肪が利用されづらくなるため、結果的に体脂肪として蓄積されます。

炭水化物

炭水化物は糖質とも呼ばれ、米や小麦に多く含まれています。吸収されるのが早く、エネルギー源として利用されやすいのが特徴です。糖質は下記に示すように3種類に分けられます。

単糖類:ブドウ糖、果糖など
二糖類:砂糖、乳糖、麦芽糖など
多糖類:でんぷん(もち米、ジャガイモなど)

炭水化物の役割はエネルギー源であり『1gあたり4kcal』のエネルギーを生産します。体内ではグリコーゲンとして筋肉や肝臓に蓄えられています。グリコーゲンは運動をするとエネルギー源として消費されるので、運動後には補充する必要があります。

脂質

脂質とは水に溶けず、エタノールなどの有機溶媒に溶ける物質のことです。食品や体内の脂質には中性脂肪、コレステロール、リン脂質などがあります。

・中性脂肪
体脂肪の一部で体内に貯蔵されており、重要なエネルギー源となります。中性脂肪は『1gあたり9kcal』で、炭水化物やタンパク質と比べると2倍以上のエネルギーを生産できます。

コレステロール
少ないほどよいと思われがちですが、実はそうではありません。コレステロールは男性ホルモンや女性ホルモン、胆汁酸、ビタミンDなどの材料になります。

リン脂質
コレステロールとともに細胞膜の構成成分となります…と言われてもいまいちピンとこないですよね。細胞膜とは、人間の細胞と細胞の間に張っている膜のことです。やはりピンときませんがそういうことです。

脂質は少なければ少ないほど良い?

多すぎても少なすぎてもダメです。リノール酸やα−リノレン酸などのいわゆる『必須脂肪酸』は必ず摂取しなければなりません。ただし食生活の欧米化により、リノール酸に関しては取りすぎている傾向にあります。取りすぎると免疫細胞が働きにくくなり、アトピー性皮膚炎や花粉症などの『アレルギー性炎症疾患』を引き起こすと言われています。

ビタミン

ビタミンはタンパク質・炭水化物・脂質の代謝に関わりますが、エネルギー源や身体の構成成分にはなりません。必要量は非常に少ないですが、体内で合成できないので食べものから摂取する必要があります。

とはいえどんな食べものから、どんな種類のビタミンを摂取したらいいのかわかりませんよね。ビタミンはとても種類が多いので覚えられませんし、別に覚える必要もありません。結局のところ肉や野菜、穀物や果物などをバランスよく食べることに尽きます。

ちなみに日常的にサプリメントを使っている方は過剰摂取にならないように注意しましょう。ビタミンの役割などについては以下の表をご参照ください。

 脂溶性     役割     欠乏症      供給源
A視覚機能、免疫能など成長障害、夜盲症など乳製品、野菜類、レバーなど
Dカルシウム代謝、骨形成くる病、骨粗鬆症など魚介類、キノコ類、日光浴
E抗酸化作用溶血性貧血、神経・筋障害など植物油、卵類
K血液凝固作用、骨形成血液凝固遅延葉菜類、豆類、海藻類、発酵食品など
水溶性       役割    欠乏症     供給源
B₁炭水化物代謝脚気肉類(豚肉)、豆類、緑黄色野菜など
B₂炭水化物・脂質代謝口内炎、皮膚炎など魚介類、肉類、キノコ類など
ナイアシン炭水化物・脂質代謝皮膚炎、下痢、精神障害魚介類、豆類
パントテン酸炭水化物・脂質代謝成長障害、皮膚炎、食欲不振卵、大豆、魚介類で特に多い
ビオチン炭水化物・脂質代謝通常は認めないレバー、豆類、卵黄など
B₆タンパク質・アミノ酸代謝皮膚炎魚介類、肉類、豆類など
葉酸造血作用巨赤芽球性貧血レバー、緑黄色野菜など
B₁₂造血作用巨赤芽球性貧血魚介類、肉類
Cコラーゲン合成、抗酸化作用、鉄吸収促進壊血病果実類、野菜類など
ビタミンは加熱すると分解されてしまうから、野菜は生のまま食べたほうが良い?

たしかに分解されますが、すべての要素がなくなるわけではありません。実際、加熱したほうがたくさん食べられるし食中毒などのリスクも減ります。生野菜に強くこだわる必要はないと思います。

ミネラル

ビタミン同様、ミネラルも必要量は少ないですが必須の栄養成分です。ミネラルの役割は多岐にわたり、身体の構成成分になるものもあります。ミネラルは、いかなる生物や植物も体内で作ることができません。したがって、自然の中から摂取する必要があります。

ミネラルは取れば取るほど良い?

不足してもダメ、過剰すぎてもダメです。ビタミン同様、摂取量を増やしたからといって機能が高まるわけではありません。日常的にサプリメントを使っている方は摂取量をきちんと守りましょう。

成人の体重の60%は水分です。血液も水分の一種であり、体重のおよそ7%を占めています。身体の水分の多くは血液以外の部分にあり、細胞内や細胞と細胞の間に存在しています。摂取した栄養は血液、すなわち水分を介して全身に運ばれます。水分は1日にどれくらい出たり入ったりしているのか、以下の表にまとめました。

飲料水1,200ml尿1,300ml
食物800ml大便100ml
代謝水300ml不感蒸泄900ml
不可避尿500ml
代謝水:炭水化物や脂肪が代謝されてエネルギーを生産した際に生じる水分のこと。
不感蒸泄:自然と皮膚から蒸発している水分のこと。
不可避尿:体内で生成した代謝物を尿中に排泄するために最低限必要な尿量のこと。

あまり意識しないかもしれませんが、普段の食事にも水分が含まれています。よく水は一日2ℓ飲みましょうと言われますが、普通の生活をしていたら明らかに過剰ですね。

まとめ

『タンパク質:1gあたり4kcal』『炭水化物:1gあたり4kcal』『脂質:1gあたり9kcal』のエネルギーをそれぞれ生産します。ビタミンとミネラルは身体の正常運転をサポートします。水分は体重の60%を占めており、代謝に欠かせない成分です。

ダイエットにおいて栄養、つまり食事は欠かせませんね。すべてを覚える必要はありませんので、なんとなくイメージできればOKですよ。

参考資料

岡村浩嗣:ジムに通う人の栄養学, 講談社, 2013.

コメント

タイトルとURLをコピーしました