
本格的に取り組みたいから、エネルギー消費量の計算方法を教えてほしい。

エネルギー消費量は指標になるので便利です。計算が面倒くさいですが頑張りましょう。紙、ペン、電卓を用意して上から順番にやっていきましょう。
一日のエネルギー消費量

単に一日のエネルギー消費量と言っても、様々な要素が絡んできます。したがって、エネルギー消費量について分割して考えます。ちょっとややこしいですが、以下の要素について見ていきましょう。
- 安静時代謝を求める
- 計算したい日の生活活動を記録する
- 各生活活動のメッツ値(身体活動の強度の指標)を調べる
- 各生活活動のエネルギー消費量を求める
- 一日分を合計して0.9で割る
安静時代謝を求める
安静時代謝を求めるには、おおよその基礎代謝量(kcal/日)を知っておく必要があります。国立健康・栄養研究所の式を用いた基礎代謝量の推定で計算してみましょう。
基礎代謝量がわかったら公式を用いて、安静時代謝量(kcal/日)を求めます。
基礎代謝量(kcal/日)÷ 現在の体重(kg)× 1.1=安静時代謝量(kcal/日)
計算したい日の生活活動を記録する
メッツ値を調べる際に使用します。計算したい日のだいたいの行動と時間を把握しておきましょう。一日は24時間なので、合計が1,440分になるように記録します。時間は数十分きざみでOKです。もちろん睡眠の時間も含まれます。
各生活活動のメッツ値を調べる
メッツ値とは、安静時代謝と比べて何倍のエネルギーが必要な活動なのかの指標です。数値が高いほど活動強度が高いことを意味しています。メッツ値の参考値は膨大にあるので国立健康・栄養研究所 – 身体活動のメッツ表2012 –から該当しそうなメッツ値を拾い上げましょう。
各生活活動のエネルギー消費量を調べる
各生活活動のエネルギー消費量を調べるにあたり、1分間あたりの安静時代謝量の求める必要があります。24時間は1,440分です。
基礎代謝量(kcal/日)÷ 1,440(分/日)= 1分間あたりの安静時代謝量(kcal/分)
各生活活動のエネルギー消費量の計算です。
1分間あたりの安静時代謝量(kcal/分)× 活動時間(分)× メッツ値=生活活動のエネルギー消費量(kcal)
一日24時間分を合計して0.9で割る
さいごに、一日24時間分のエネルギー消費量を計算します。合計を0.9で割るのがポイントです。0.9で割る理由は、およそ10%を占める食事誘発性熱生産分を除くためです。 24時間は1,440分でしたね。合計が1,440分になるように調整しましょう。
計算してみよう
さて、ややこしい公式がたくさん出てきましたね。このままではイメージがわかないと思うので、例を挙げて計算してみましょう。
モデルの基本情報は『34歳、男性、身長170cm、体重60kg、基礎代謝量1,426kcal/日』です。
基礎代謝量(1,426kcal/日)÷ 体重(60kg)× 1.1=安静時代謝量(26.1kcal/日)
今回はわかりやすいようにざっくりと例を挙げます。
睡眠:1.0メッツ 8時間(480分)
立ち仕事:2.8メッツ 8時間(480分)
セルフケア:2.0メッツ 1時間(60分)
昼寝:1.0メッツ 1時間(60分)
自動車通勤:2.5メッツ 1時間(60分)
中等度の筋トレ:5.0メッツ 1時間(60分)
余暇時間:1.3メッツ 4時間(240分)
基礎代謝量(1,426kcal/日)÷ 1日(1440分 / 日)= 1分間あたりの安静時代謝量(0.99kcal/分)
1分間あたりの安静時代謝量(kcal/分)× 活動時間(分)× メッツ値=生活活動のエネルギー消費量(kcal)でしたね。この公式にそれぞれ代入していきます。
睡眠:0.99(kcal/分)× 480(分)× 1.0 = 475kcal
立ち仕事:0.99(kcal/分)× 480(分)× 2.8 = 1,330kcal
セルフケア:0.99(kcal/分)× 60(分)× 2.0 = 118kcal
昼寝:0.99(kcal/分)× 60(分)× 1.0 = 59kcal
自動車通勤:0.99(kcal/分)× 60(分)× 2.5 = 148kcal
中等度の筋トレ:0.99(kcal/分)× 60(分)× 5.0 = 297kcal
余暇時間:0.99(kcal/分)× 240(分)× 1.3 = 308kcal
先ほどの合計が2,735kcalでした。これを0.9で割ると2,787kcal/日になります。ライフスタイルによりますが、結構なエネルギーを消費していることがわかりますね。
まとめ
実際、アプリを駆使すればこんなことする必要はありません。とはいえ、なんとなく知っておいても良いでしょう。生活を見つめ直すという意味において、自分でイチから計算するのは大切だと思います。数字ばかりでちょっとややこしいですが、繰り返し見てもらえれば理解できると思います。
参考資料
岡村浩嗣:ジムに通う人の栄養学, 講談社, 2013.
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